【車間距離】ベテラントラックドライバーが車間距離を3秒空ける理由
ペーパードライバーからの脱出を応援している「せとぐる」です。
運転中に前を走る車との距離って、ちゃんと把握してますか?
運転が苦手な人は、自分が思っているよりも接近していることが多いんです。わざとではなくて、無意識に。
安全運転のために車間距離を取ることが大切なのはわかっていると思いますが、どのように実践すればいいかお話ししますね。
この記事を書いた人は こちらから
車間距離の目安は3秒間の走行距離
一般的に前の車との距離の目安は、長さで表します。
例えば
- 速度から15を引く(m)
- 速度と同じ(m)
- 速度を2乗する(m)
など。
しかし、おススメする車間距離の目安は時間。
ベテランドライバーが目安にする車間距離は、3秒です。
「速度-15km/h」(50キロ-15=35m)
「速度=車間距離(m)」(50キロ=50m)
「速度の二乗÷100」(50×50=25m)
3秒の測り方
運転中に車間距離を文字通り長さで測ることは、とても困難です。
道路には長さを図るはっきりとした目安がないからです。
そこで「せとぐる」は、車間距離を時間で測ることをお勧めします。
前の車が、道路沿いの電柱や信号機を通過したのを基準にして
「ゼロ」 「イチ」 「ニー」 「サン」
と数えた時に、自分の車が同じ地点を通過すれば3秒とれていることになります。
早く数えてはいけませんよ。
数を数えるのがいまいちピンとこない人は、好きなCMソング3秒くらいを歌ってみるといいかもしれません。
(2.78秒)
距離の基準は「止まれる」こと
車間距離は、前を走る車と自分との距離のことを言います。
安全のために必要な車間距離の基準は、止まれることです。
極端な例えですが、前の車と完璧に同調できる「魔法のような」車だったら、車間距離が1㎝でも衝突しないでしょう。
でもそんな車はまだ発明されていません。
前の車がどんな理由で停まろうとも、自分の車を衝突させないために、しっかり止まれなければいけないんです。
車が止まるのに必要な距離 「停止距離」
車が止まるのに必要な距離を停止距離といいますが、それには
- 空走距離(危険を感じてブレーキをかけ 利き始めるまでの距離)
- 制動距離(ブレーキが利き始め 止まるまでの距離)
を合わせた距離が必要です。
このうち空走距離は、自分が思っているよりも長い距離なんです。
一般的に、人が
- 危険を感じて
- ブレーキを踏み
- ブレーキが利き始める
のに、およそ1秒かかるといわれています。
1秒なら大したことないじゃないように思うんですが?
1秒間あれば
- 時速30キロで約8m
- 時速40キロで約11m
- 時速50キロで約14m
走れます。
大型バス1台分くらいの距離を、どうすることもできないまま走ってしまうんですよ。
車間距離が運転行動3要素にもたらすメリット
車間距離を十分にとると、どんなメリットがあるでしょうか。
運転行動の3要素(認知・判断・操作)を基に、メリットをお伝えします。
〝危険”に早く気づける
前の車との距離を取ると、見通しがかなり良くなります。
時速40キロメートルで走りながら、車間距離を3秒ぶん空けると
約33m
前の車と離れることができます。
25mプールよりも長いですね
30m以上も離れていると、視界の中に占める前車の面積が劇的に減ります。
そして、
- 路面の凹凸
- 横断歩道
- 横断歩行者
- 信号機
- 道路標識
など、多くのものが見えるようになり、危険に早く気づけるようになります。
焦ることなく判断できる
運転の判断は、いつも瞬間的なものです。
ですが、車間距離を取っておけば判断する時間を、より多く確保できます。
前の車が突然急ブレーキをかけたとしても、より遠くでより早く認知することができれば、判断する時間が十分にとれるので焦ることがなくなります。
丁寧に運転操作できる
赤信号や、前の車の急ブレーキなどに早く気が付き、焦ることもなく判断ができるようになると、丁寧に運転操作をすることができるようになります。
丁寧な運転操作ができると、安全に止まれることはもちろんですが、車自体の負荷が減るので、故障しにくくなります。
運転操作の悪い癖は想像以上車に負担をかけるようで、運転が荒っぽい人はよく車を壊します。
まとめ
運転が苦手な人は、思わぬうちに前の車に近づいていることがあります。
車間距離は3秒分の距離をとるようにしましょう。
車間距離をとれば、
- 危険に早く気づき
- 焦らず判断でき
- 丁寧に運転操作をする
ことができるようになります。
車間距離をとる一番のメリットは安全に止まれること。
ですが、もう一つ心に余裕が生まれるメリットを得ました。
慣れるまでは、3秒の車間距離がものすごく長く感じるでしょう。
でも、安全確認をしながら加速・減速・速度キープをきちんとできると、逆にうしろに迷惑をかけることが減ります。
堂々と車間距離をとって、運転を楽しみましょう。
「せとぐる」はX(旧ツイッター)もやっています。
Xでは運転のはなしだけでなく
- 毎朝の天気
- 旅行
- 食べ物
のこともつぶやいています。
よかったらフォローしてください。